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失敗しない、ノーツ資産移行術

ソフトバンク ビジネスIT 特集 2011/3掲載

大事な現場の資産を置き去りにしない方法は?失敗しない、ノーツ資産移行術


企業のグループウェアとして永らく利用されてきたロータス ノーツ(以下、ノーツ)だが、基本的な構造の古さや、運用コストや保守料の高さといった問題は否めず、移行を検討する企業も多い。しかし、ノーツを使いこなしていた企業ほど、DBやワークフローが移行しきれずに残ってしまい、悩むケースが多いという。ノーツの良さや、現場がこれまで培ったノウハウ/ITリテラシーを捨て去らずに移行する方法はあるのだろうか?
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  • 大量のDB、アプリケーション資産が移行のハードルになっていないか?
  • プログラミングなしで現場が手軽にDBを構築でき、統制もしっかりと行える
  • 移行事例もすでに多数、システム部門と現場の両輪で作り上げる情報基盤に

大量のDB、アプリケーション資産が移行のハードルになっていないか?

ノーツは現在のグループウェアの基礎を作った素晴らしいシステムだが、基本的な設計の古さや維持・運用コストの高さは否めず、他システムへ移行する企業が少なくない。使いやすいグループウェアが多く出揃い、さらにはクラウド型の製品も増えてきたことで、移行先の選択肢も豊富になり、移行が加速していると株式会社ドリーム・アーツ 営業統括本部 マーケティング部 副部長である山本明志氏は語る。

「ノーツユーザー企業・組織にとっての移行の傾向は大きく3つに分けて考えることができます。まず、メールやグループウェア、企業ポータルとして、ライト・ユースにノーツを使っていた企業。これらの多くは、既に移行を終えています。次のステップとしては、ワークフローや簡易DBとしてノーツを使っていたミドル・ユースの企業が移行を進めています。最後に、アプリケーション開発基盤としてヘビーにノーツを利用していた企業の移行フェーズへ進むと見ています」

ノーツユーザー企業・組織にとっての移行の傾向

ノーツは簡易DBや独自アプリケーションの組み込み機能を持ち、業務に必要なアプリケーションを現場レベルで開発、改良しながら利用できた。これはノーツの持つ大きな魅力だったが、多くのグループウェアにはそのようなアプリケーション開発機能は備わっていない。今の段階ではそれがハードルとなり、ノーツを使いこんできた企業ほど移行が難しいのだという。

ノーツをアプリケーション基盤として利用してきた企業には、多くのノーツ資産が蓄積されている。それらをWebアプリケーションなどとして再開発すれば莫大なコストが必要となるため、メールやスケジュール、掲示板のみを他のグループウェアに移行しても、ノーツのアプリケーションだけは残している企業もある。単純な機能だけの問題ではなく、社内の開発スキルやIT統制の面でも課題があるのだと山本氏は言う。

「もちろん、ノーツではなくても高機能なグループウェアなら、独自アプリケーションを組み込むこと自体は可能です。しかしそれには高度な技術が求められるので、社内で簡単に対応できるものではありません。また、ノーツ時代には現場主導でアプリケーションを作れたので、社内のアプリケーション全体を把握し、統制できる人がいないという課題がありました。その同じ轍を踏まないように、現場でアプリケーションを作ることに慎重になっている企業もあります」

DBやアプリケーションの統制の難しさは、ノーツが広く使われていた時代から言われてきた。誰でもDBを作れるため、どのようなDBがどのくらいあるのか、本当に必要で使われているアプリケーションがどれなのか、全体を把握するのは難しい。高いレベルでIT統制を求められる現代の企業として、より統制力のある環境を求めざるを得ず、そのために移行のハードルはまた高くなる。

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