
武蔵野大学は、1924年に女子大学として創立して以来、社会の変化と未来を見据えたビジョンを掲げ、男女共学化、新学部の設置など、時代の要請に柔軟に対応しつつ発展してきた。さらに2012年には臨海副都心の有明に新キャンパス開設を予定しており、さらなる規模の拡大に向けて準備を進めている。順調に発展をとげてきた同校だが、教職員数や施設の増加にともない、校内の情報共有に関して新たな課題も出てきた。その課題を解決し、将来の発展を支えるための情報共有基盤としてINSUITE®Enterpriseの採用を決め、教職員700名で活用している。INSUITE®の導入経緯について、情報システムセンター事務室室長 金山はつみ氏にお話を伺った。
情報システムセンター事務室室長 金山はつみ氏「従来の情報共有システムは中小規模向けのものだったため、教職員が300人程度だった導入時は良かったのですが、500名を超えるとレスポンスが極端に遅くなっていました。ログインに数分かかったり、画面遷移の途中でタイムアウトするような現象が頻発したため、限界を感じていました。
また、2012年に有明に新しいキャンパスを設立し、1,000名近くになることも決まっており、その人数に対応できる新システムへの移行が急務となっていました。」
検討着手の直接のきっかけは人員増加に起因するパフォーマンスの悪化だったが、学院内での新たな動きも後押しした。「現在、学院全体でペーパーレスにも取り組んでおり、新システムで紙で申請しているものの電子化を実現したいという思いもありました。」
新システムは、3製品に絞り込み比較検討したのち最終的にINSUITE®に決定した。選定の決め手を伺った。「どの製品もそれぞれ基本的な機能はそろっていましたが、詳細まで比較してみたとき、INSUITE®が一番豊富で、これまでできなかったことまで標準機能の中で実現できそうなところが決め手になりました。」
アクセス権の細かい制御や組織の階層分けなど、旧システムでは設定できずに運用面で回避していたことが簡単に実現できるうえ、メール、掲示板、ワークフローなどの各機能に関しても、運用性や操作性において評価が高かった。さらに、これまでなかったポータル、スマートページ(webサイト作成機能)、アンケートなど新たな価値を創出する新機能が加わることも選定を後押しした。
導入時には、ITスキルに個人差が大きい教職員が利用することに配慮して、きめ細かな対応を行った。マニュアルは、操作のワンステップごとに画面キャプチャをとって解説をつけるというかなり詳細なものを作成した。さらに、使用方法の研修を、日程を分けて6回開催。1人2台のモニターが使えるPC教室を利用し、左側のモニターで講師が操作の見本を示し、右側のモニターで本人が操作してみる、というハンズオン方式で実施した。
また、情報システムセンターのスタッフ数名が教室に待機し、操作がわからない人には1対1で説明するなど徹底して支援を行った。受講した教職員からは、非常にわかりやすかったという声が聞かれたという。
運用を開始してからまだ数ヶ月しか経過していないが、すでに業務効率化の効果が出始めているという。主に利用している機能について活用状況と効果について伺った。
■掲示板
「慶弔関連や工事のお知らせなど、学校に関する情報はすべて掲示板に載せるようにしており、教職員は必ず見なくてはならないルールにしています。旧システムからよく利用していた機能ですが、以前は、掲示の終了を手動で変更しなくてはならず、期限が過ぎた掲示を消すように都度連絡していました。INSUITE®ではあらかじめ掲示する期間を設定することができるので、その必要がなくなりました。」
■アンケート
「以前から学院内でアンケートをとりたいという要望があり、INSUITE®のアンケート機能で実現できました。すでに、人事からの要請で、『超過勤務を削減するにはどのようにしたらいいと思うか』など、働き方に関する匿名のアンケートを実施しました。これから、もっと活用していきたいと思っています。」
■ワークフロー
「機器、備品、消耗品の申請用に使っています。旧システムには申請の差し戻しがなく却下になってしまうので、最初から申請し直さなくてはなりませんでした。INSUITE®では、差し戻しされたものを修正して再申請ができるので、かなり便利になりました。代理承認や経路の細かい制御もでき、運用が楽になりました。」
■管理機能
「以前は人事異動の前日深夜や当日の早朝にアカウントの登録や変更の作業をしていましたが、事前に登録できるようになり、残業がなくなりました。」

今後の展開について伺った。「研究に関する情報、例えば文部科学省からの通達や、申請の期限、研修会のお知らせなどを集約したポータルを作成して研究活動を支援したいと考えています。」
また、ペーパーレスの取り組みも加速する予定だ。すでに施設予約は、ノートによる管理からINSUITE®の施設予約機能での管理に切り替わった。今後は、紙で申請しているものを順次ワークフローに移行するように検討を進めているのだという。
「情報はINSUITE®内に集約して、『情報共有』と『紙の削減』を徹底していきます。大学のブランドステートメント『リンキング、シンキング』(繋がって輪を拡げていこうというコンセプト)のように、社内のネットワークを拡げていきたいと思っています。」